家庭の味〜釜炒り茶づくり!
春ですね。
静岡で、新茶摘み〜お茶づくりイベントに参加しました。
生まれてはじめて、お茶の新芽を見ました。
本当に目の覚めるような、美しい黄緑色なんです。いつまでも眺めていたい気分でした。日の光にキラキラと輝いています。葉脈もおもしろいなあと思いました。葉の内側をぐるりと囲むように脈が通っています。
新芽の下葉一枚を残して、上を指で摘み取ります。爪でぷちっとつまむ感じです。とてもやわらかいです。歯でかんでみると、お茶独特の渋みと苦みがあります。甘みもほんのり。
日当たりによって、黄緑色の具合が違います。日当たりのよいほうが、明るい色になるそうです。
摘み終わりました。これからがまたお楽しみです。
生葉の重さを量り、500グラムづつ釜で炒ることになりました。通常は1キログラムづつだそうです。
最初は手早く炒り、そのあとは少しゆっくり目に熱を通してゆきます。
重量が最初の40〜45パーセントくらいになるまでが目安です。その感覚が素人にはなかなかわかりません。お茶づくりのすべての工程が、職人技です。
次は揉捻(じゅうねん)作業です。炒った葉をゴザの上でもんで、残っている水分を出しています。葉をごろごろころがしながらもむのですが、これがなかなか難しいのです。ちゃんと体重をのせないと、すぐに葉がちらばってしまいます。ですが、このときの茶葉の香りは至福です!ほわあっと若い香りが漂います。
もんだあとは、再び釜炒りです。もんで出てきた水分をさらに乾かします。じっくりじっくり手を返しながら、地道な作業です。炒りながら、香りがどんどん変わってゆきます。手触りもしっとりから、だんだんとザラザラしてきます。こんなふうにお茶ができあがっているなんて!感動でした。
釜炒り茶は、昔は九州ではごく普通の家庭で作られていたとか。手前味噌のように、家庭の味だったんですねえ。関東でも、お茶は家庭で作っていたようです。
素人ながら、参加者6人でなんとか形になりました!
そうして、どきどきの試飲です。
いままで飲んだことのない味でした。決しておいしいというものではないですが、これから深みのある、お茶になろうとしている、という途中のなんともいえない青いほろ若さに、思わず笑顔にならずにはいられませんでした。そして、お茶のエネルギーを感じました。
まだ、炒りが足りない、ということで再び釜炒りの作業です。焦らず、ゆっくりです。
お茶も2煎目くらいが、こなれてよい感じです。甘みが増してまろやかです。こうして、みんなでじっくりゆっくりお茶を味わうことなんてはじめてです。いろんな味わいがあることに驚き、そしてますますお茶が好きになりました。
みんなで作ったお茶はおみやげで持ち帰りました。もったいなくて開けられません^^;
イベントでは、お茶のごはんやお茶の葉天ぷらと、お茶づくし!それにしても、お茶は日本人の心だなあと思いました。いろいろ飲み比べもできて、もりだくさんな一日でした。感謝☆
暗くなると、星がとても美しく輝いていました。いつもより輝きがすっきり強い気がしました。空気が澄んでいるからでしょうか。
自然はすばらしいなあ〜と思ったのでした。